2012/01/20
出力サービスと定理でつながるアイデア
独特の響きを持つ人名が印象的な、ピタゴラスの定理。
そこに技術の変化が交わって生まれる、面白いものたち。
すでに知られた幾何学的な関係が、パズルに登場することもしばしば。
たとえば、こんな形で作品が発表されたりします。
Pythagoras puzzle (small)
http://www.shapeways.com/model/26231/
作者はThe Magic Shopさん。五つのピースに、フレームは大・中・小の正方形という、とってもスッキリした体裁。
最初は小・中のフレームを同時に使い、5ピースすべてを振り分けて詰め込みます。それができたら、今度は大のフレームに全ピースをパッキング。
つまり、大=中+小という関係になっている!
どの正方形も、その面積は直角三角形の辺を二乗したもの。だから、このパッキングはピタゴラスの定理を地で証明しているようなものなのです。
と、偉そうに説明してみましたが、よくできた分割ですよね。
ところで、制作は本ブログでもおなじみ、オランダのShapeways。3Dプリンタ出力による、愛らしいミニサイズ。
ピースに取っ手がついていて扱いやすい反面、裏表の迷いはなくなるかも。
さらに面白いのは、まったく別のところで後続品を生み出していること。
このアイデアにインスパイアされて、こんな作品が生まれたのです。
The Triangles of Pythagoras
http://www.shapeways.com/model/146117/
今度の作者はMatt Chisholmさん。
ルールや大・中・小の関係、取っ手などの仕様まで、さっきと同じ。しかし、こっちは正三角形。
というか、正三角形に対しても同じ関係が成立するんですね。不勉強ながら、それさえも驚きでした。
にしても、同じ出力サービス上で両者が結びついたのは興味深いところ。
ある程度まで情報をオープンにしていることで、サイト全体がアイデア帳としても利用でき、3Dデータさえ用意できれば、同じような水準を見込んで出力できる。場合によっては、同じ土俵で販売も。
こういった情報と技術のつながりが、ものづくりの敷居を低くしているように感じます。これが良いか悪いかは別としても、こうして世界は変化するのですね。
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