2011/11/20
伝統のゲームから新作のパズルへ
既存の題材をヒントにすることって、よくあります。
パズルの世界だって、それは同じ。うまい具合に料理できれば、ずっと前からあったみたいに新しい。
唐突ですが、「Solitaire Chess」をご存知ですか。
ソリティアもチェスも昔からある遊び。だから、やっぱり昔からありそうな雰囲気ですよね。
ところが、これはアメリカのThinkFan社が2010年にリリースした、最近のパズルおもちゃなのです。
Solitaire Chess
http://www.thinkfun.com/solitairechess
その名のとおり、チェスの動き方に従って互いにコマを取っていき、残りが一つになったらゴール。味方どうしの乱闘ぶりを無視すれば、それほど特殊なルールもなく、非常にシンプルで印象的なパズルです。そのうえ、難易度を上げることも可能だとか。
ちなみに、サイト上では明示されていませんが、いろいろ調べてみたところ、作者はフィンランドのVesa Timonenさん。「Cast Loop」で知られる新進気鋭の作家で、なるほど彼のアイデアかと再度うなりました。
すでに本国で二つの賞を獲得している本作には特設ページも用意され、iPadやiPhoneで遊べる専用アプリも販売中。これは、かなりの気合いを感じますよ。
さて、こうした人気は、チェスやソリテアに普段から慣れ親しんでいることにも関係しそうです。実際のところ、欧米と比べてアナログゲームの下地が薄い日本においては、少し違った反応も予想されますね。
一方で、日本らしいゲームをテーマにしたのが、「どうぶつしょうぎ」でヒットを飛ばした幻冬舎エデュケーションさんのこちら。
よんろのご
http://www.gentosha-edu.co.jp/products/post-95.html
基になっているのは、小さな盤を使う詰め碁だそうで、こちらの盤も4×4。棋士である、張栩さんの考案ということで、これこそゲームからパズルに変身を遂げた好例ですね。
技術環境や素材が進歩して、ますます中身が問われる現代のものづくり。
いつの世にも前例のアレンジは出現するわけですが、傑作は再び前例となって歴史を作ります。
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